東日本大震災から一ヶ月、私たちのまち浦安も大きな被害を受けました。さらに「液状化の町」との報道に心を痛める日々が続いています。そこで、この危機を乗り越えもう一度素晴らしい浦安を復興させるために市民は何が出来るのか、みんなで考え話し合う集会を開きました。
日時: 4月17日(日曜) 15:00-18:15
場所:: 日の出2丁目 碧浜自治会集会所
プログラム:
- 問題意識の喚起のための発表と質疑応答
- 舞浜3丁目の被災状況と回復に向けた取組み舞浜 肘井 哲也氏)
- 浦安再創造に向けたビジョンについて(明海 五十川 勝氏)
- グループ討論
数人単位のグループにわかれて意見交換と討論
- 浦安安全化作戦に関する今後の進め方私案(入船 只野 康夫氏)
新浦安ナビ等インターネットでお知らせしたのが、2日前の金曜昼にもかかわらず、今回も30名以上の方が出席されました。事前にNTV取材という話もあり(スケジュールが合わず中止でしたが)、当日取材された朝日新聞には記事が掲載されました。メディアも今の浦安市民の動きに注目しています。
http://mytown.asahi.com/chiba/news.php?k_id=12000001104180002
最初にいち早く復興プロジェクトを立ち上げた舞浜3丁目の自治会役員の肘井さんから、舞浜での経緯と状況について話していただきました。
「被災翌日にはいち早く対策本部を立ち上げ、BLOGでの情報発信と情報収集できめ細かいコミュニケーションをとった。自治会役員が輪番制で、過去の役員のネットワークが非常に役にたった。実は舞浜では地層専門の大家がおられその方を中心に防災講演会を年4回実施していた。
その大家を含む、新聞に報道された「災害特別プロジェクトチーム」(「土木建築、税務、地震研究など各分野に明るい有志19人が設立」)は現在26名に増えていて、今も週に数回会合が行なわれ、早急に市に要望を出そうとしている。チームは傾いた家の補修の効果的な対応を考えるとともに、ライフライン強化や地盤改良の要望をまとめ、行政に働きかけていく。
舞浜地区は普段から地域活動も盛んで、こうした事が大きな被害にあいながらも住民の高いモラル維持につながっているのではないか。」
最後の「住民の方が財産だと痛感した。ハードでは傷ついたがソフトの面では得るものもあった。今は、これからの事にも前向きに進んでいける。」との言葉が印象的でした。
次に、ここ新浦安の都市計画にも携わってこられた明海の建築、都市計画家の五十川さんから、浦安復興にどのような姿勢で取り組んでいくのかという話がありました。
「ここ新浦安はランド・ユースプランが非常に素晴らしかったがそれが今回壊された。家が傾き、暮らしのトータル価値が下がった。トータル付加価値を復興する考えは行政よりはむしろ我々が考えねばならない。そのためには市民も勉強が必要。
戸建て地域が大きな問題になっているが、技術的な対応方法は色々考えられる。道路を固め住宅を守るというアイデアも出ている。インフラを含めメーカーや市のレベルで考えるのではなく、国交省と交渉してモデル地区として立ち上げるべき。ライフラインは行政の仕事であり、液状化もライフライン確保の観点でやって欲しい。
これは浦安のみの話ではなく東京湾全体の問題であり、首都圏の安全問題という視点が必要。国家プロジェクトにしていかないとだめで市だけでは無理。そのためにはまず、市や市民がビジョンを示さないと支援は得られない。」
大きな視野でのアプローチが必要との発言に賛同の声が寄せられました。
後半は2グループに分かれて、フリー討論を行いました。舞浜地区での取組みスピーチをうけて地域コミュニュケーションの重要性を認識したという意見や、東京都中央区では区が援助してコンサルタントが入り個別のマンション防災計画を策定しているという情報がありました。また海岸都市は世界の趨勢であり、浦安市を液状化安全モデル都市の実験場にするなど、市長には早く復興ビジョンを示して欲しいとの意見も出されていました。
最後に、前回も話された入船の建築専門家只野さんが、今後の取組みの視点として次の事を話されています。
1)市民と行政が連携・協働して、安全で安心できる浦安をつくるのがよい。
2)市民は、実際に住み生活していてまちに愛着があり、そこから発想する。それを活かすのがよい。
3)市民の中には、様々な知識・情報・経験を有する人がいる。それを活用するのがよい。
4)市民の中には、このまちに永く住みたいと思っている人がいる。その意識を生かすのがよい。
5)対象規模(費用)が極めて大きいので、災害復興補助等をはみ出る可能性がある。10年・15年の長期的視点に立った計画が求められる
予定時間を大幅に超過したにもかかわらず最後まで残った多数の方々の拍手が送られ、今回の集会は終了しました。
さて、ここまで市民での対話を2回行ったわけですが、今後事務局ではこれまでの討論も受けて具体的な「市民の提言」ドラフト案を作成します。次回は、それをもとに参加者全員でディスカッションさせていただく予定です。是非ご参加ください。
次回日程
日時: 5月8日(日曜) 15:00-17:30
場所:: 日の出2丁目 碧浜自治会集会所
浦安市日の出2-14-2、日の出第1街区公園そば。駐車場はありません
(新浦安駅 バス17系統 日の出保育園入口下車3分)
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主催: (仮称) 浦安復興市民ネットワーク
連絡先: 事務局 shinurayasuboy@yahoo.co.jp
090-5492-5250(瀧井) 080-5526-9347(浅田)
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