朝、会社に着くなり大変なことが起きた。
何本か遅い地下鉄に乗っていたら...
当時は現在の南北線の六本木一丁目駅近くにオフィスがあった。
まだ南北線が出来ていなかったので、神谷町から歩いて通っていたが、俺の乗っていた数本後の地下鉄がやられたのだ。
風向きによってはガスがオフィス方面へ来るから、ビルから出ないようにとの指示があった。
昼過ぎまで連絡の取れない社員の安否の確認が続いた。
午後になり同僚の日本語がほとんど話せない米国人が病院から電話をしてきた。
慌てて病院へタクシーで飛んでいった。
幸いにも症状は軽く、後遺症も無かったが、心の傷は大きかったようだ。
他にも何人かの社員が入院をしたり、病院へ運ばれたりした。
サリンという言葉すら知らなかった当時、何が起きたのかすらわからない状況だった。
忘れることの出来ない恐ろしい体験だった。
二度と同じようなことが起きないことを願う。
思えば、あのときから俺のバイク通勤がはじまったのだ。
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