季節の食卓

みなさん、こんにちは。フードビジネスコーディネーターの加賀谷恭子です。

仕事がら、いろんな食材を扱って調理をしています。食材は、季節ごとにおいしいものがあって、それは普段忘れかけている昔ながらのものもあれば、新しく生まれたものまで、本当に様々。折角ですから、これから私が出会ったいろんな食材を少しずつ取り上げて、食材のことから考えて作る“季節の食卓”をテーマに、コラムを毎月更新していこうと思っています。 
中でも、私はお野菜を中心とした極々シンプルな調理のごはんを得意としております。だって、農家のみなさんが手間隙かけて作った、自然のチカラが溢れんばかりのお野菜に触れると、余計なことはしちゃいけないなって思うんですよ。お野菜とじっくりお話して、一緒に調理法を決めたりしています。

複雑な調理や、派手なディスプレイはしません。普段、おうちで出来て、いつもよりちょっぴりステキ…という食卓を提案していきます。食べ物を見たり、触ったり、おうちでのごはんが楽しい!って思っていただけたらうれしいです。気が向いた時に、ふらりと見に来てくださいね!


第34回  10分で手抜きナシ!あったか鍋料理の巻

小学校の受験って、本当に大変なのですね…。ロコディッシュに来るお客様は、幼稚園生のママたちが多く、最近「子どもたちも親も時間に追われて精神的にきつくなっている。」という話をよく聞きます。おかずだけのテイクアウトも増えてきていて「助かるわ。」と、ちょっと疲れ気味のママの顔。今だけとはいえ、少し心配になります。
簡単に出来て、肌寒い夜に心も身体もあったまる、栄養バランスの良い夕ごはんを季節の食卓でやってあげたいなぁ…と話したら、ロコディッシュの調理人おりちゃんが、「そんな時は、常夜鍋でしょ。」と。ポン酢で食べる鍋も良いけれど、たまにはちょっとウキウキするような鍋を。パパもママも、子どもたちもモリモリ食べられる、おりちゃんオススメの常夜鍋をいつもと違うタレで。その後のデザート鍋もご一緒に。
短い時間でも、ご家族でほっと楽しい夕飯のひとときを…

それでは早速、あったか鍋料理の食卓です。

鍋用に、土鍋をお持ちの方が多いのでは…でも、疲れている時に、重たい土鍋を扱うのもちょっとしんどい・・・食べた後、洗うのもイヤだ。そんな時は、ステンレスの鍋がおすすめ。土鍋の特徴は、ゆっくり温度が上がって、保温性が高いこと。でも、今回の常夜鍋は、しゃぶしゃぶみたいな食べ方なので、早く沸騰してくれれば、それでよし。ゆっくり煮込まないので、土鍋の必要はありません。また、ステンレスの銀色は、洋食器にも和食器にも馴染みます。いつもの器でお気軽に。少しずつストレスを取り除いて、楽しい食卓にしてくださいね!  そして・・・デザート鍋も。秋の夜長を楽しむ時間がある時は、ぜひデザートまで堪能してください。こちらも、短時間、目の前で出来上がり。

<ステンレスの鍋

それでは、お料理の説明です。

常夜鍋(じょうやなべ)

「いつも食べたいくらいおいしい鍋」という意味の「常夜鍋」。いろんな作り方がありますが、基本は酒と水を沸騰させて、しゃぶしゃぶみたいに食べます。豚肉で疲労回復!おいしくなってきた冬のお野菜&果物を使って、ビタミンもたっぷり取りましょう。
  お酒を使っていますが、アルコール分は飛んでしまうので、ご心配なく。子どもたちもモリモリ食べられます。

■準備するもの。(約2〜3人分)
酒(料理酒でOK)・・・使う鍋の半分くらいの量
水・・・酒と同量
にんにく・・・1かけ
豚肉(しゃぶしゃぶ用の薄切のもの)・・・200g〜300g
水菜・・・1束(4cm位の長さに切っておきます)
りんご・・・1/2個
にんじん・・・1/2本
ポン酢・・・少量

はい、ここまで準備したらできあがり!

 

  1. 食卓で、鍋に酒と水を入れて火にかけ、沸騰させます

  2. その間に、りんごとにんじんを、それぞれすりおろし、小皿にとって少量のポン酢を混ぜておきます。これで2種のタレが出来上がり♪



【作り方・・・というより、食べ方です。】

  1. 豚肉と水菜をしゃぶしゃぶみたいに鍋の湯にくゆらせて

  2. 色が変わったら巻いて

  3. すきなタレでどうぞ


← W(ダブル)巻き。豚肉2枚同時しゃぶしゃぶ。

 

 

 

 

 

 

←タレもW(ダブル)で、にんじん&りんご。

 

 

 

*その他、ほうれんそう、小松菜、えのきなど、火の通りの早いお野菜を。白ねぎや、白菜も細めに切ればすぐ火が通ります。おうちにあるものでいろいろお楽しみくださいね!


デザート鍋

日本酒でこんなにおいしい鍋が出来るなら、ワインでデザート鍋も作っちゃおう!ということで、思いついたのがこの鍋です。バニラアイスクリームを添えて。

■準備するもの
赤ワイン(料理用や余ったワインでOK)…200cc
水・・・100cc
はちみつ…100g
オレンジ、りんご、パイナップル、バナナなどのフルーツ
レモン(スライス)…2-3枚
シナモン・・・あれば1-2本
バニラなどのアイスクリーム・・・適量

*もう少しして、イチゴが美味しい時期になったら、イチゴもぜひ!


  1. レモンとオレンジを輪切りに、他のフルーツも一口大より少し小さめに切ります(小さい方が火の通りが早いです)

  2. 鍋に赤ワイン、水、はちみつ、シナモン、切ったフルーツを入れて火にかけます

  3. アクを取って、バナナがやわらかくなってきた頃、器にとって冷たいアイスをのせていただきます♪

それでは、あったか鍋料理の食卓の今回の主役。

水菜(みずな)/京菜(きょうな)/壬生菜(みぶな)

もともとは、京都出身の京野菜で「京菜(きょうな)」、京都の中でも壬生(みぶ)から広がった葉がギザギザしていないものを「壬生菜(みぶな)」。どちらも「みずな」の仲間です。今ではそれ以外の地域でもたくさん作られていて、おうちの食卓にも登場することが多い野菜のひとつではないでしょうか?
特にそういった規定があるわけではないと思うのですが、京都の京菜や壬生菜の方が、「水菜」という名前で販売されているものよりも茎がしっかり太めのことが多いように思います。火を通す料理や、しっかりした歯ごたえが欲しい時は、京菜や壬生菜を選ぶと良いかもしれませんね。壬生菜は、水菜に比べると少しだけクセがありますので、お子様がいらっしゃるご家庭では、水菜を選ぶ方が良いと思います。

生でも、漬けても、茹でても、さっと炒めても。シャキシャキした食感とクセのない味は万能選手。
あんなに細っこいのに、実はビタミンやミネラルのバランスが良く、栄養豊富。疲労回復にも役立ちます。手間のかからない水菜は、ぜひたくさん召し上がっていただきたい冬のお野菜です。

水菜に、春菊の葉、千切りにしたみょうがや穂じそを混ぜて、しょうゆ系のドレッシングで食べるサラダは、ロコディッシュの定食で人気の小鉢のひとつです。

10分の調理時間すら取れないのー!という日は、
ロコディッシュの定食テイクアウトをぜひどうぞ♪
おかずだけの単品もあります。
少しでも、大切な人たちと食卓を囲む時間を作る
お手伝いが出来たらうれしいです。