季節の食卓

みなさん、こんにちは。フードビジネスコーディネーターの加賀谷恭子です。

仕事がら、いろんな食材を扱って調理をしています。食材は、季節ごとにおいしいものがあって、それは普段忘れかけている昔ながらのものもあれば、新しく生まれたものまで、本当に様々。折角ですから、これから私が出会ったいろんな食材を少しずつ取り上げて、食材のことから考えて作る“季節の食卓”をテーマに、コラムを毎月更新していこうと思っています。 
中でも、私はお野菜を中心とした極々シンプルな調理のごはんを得意としております。だって、農家のみなさんが手間隙かけて作った、自然のチカラが溢れんばかりのお野菜に触れると、余計なことはしちゃいけないなって思うんですよ。お野菜とじっくりお話して、一緒に調理法を決めたりしています。

複雑な調理や、派手なディスプレイはしません。普段、おうちで出来て、いつもよりちょっぴりステキ…という食卓を提案していきます。食べ物を見たり、触ったり、おうちでのごはんが楽しい!って思っていただけたらうれしいです。気が向いた時に、ふらりと見に来てくださいね!


第15回
「お花見で“なんてステキな奥様なのかしら♪”な食卓の巻」


間に合うかなぁ・・・4月号は、絶対お花見ネタにしようって思っていたのですが、浦安は既に開花。これをUPする頃、お花見シーズンに間に合えばいいなぁ。
少し前、ロコディッシュのイベントでお客様から差し入れをいただきました。「母が作ったベーコンです。」ホイルの包みを開けると、なんて香ばしい薫り!「わぁ〜!すごいー!!なんてステキな奥様なのかしら♪」スタッフ全員大喜び。切った側からなくなっていったのでした。
一般的には、薫製って買って食べることが多いと思いますが、食べる人たちを想いながら食材を選び、好みに合わせた味付け、薫り付けをする・・・愛に溢れていると思いませんか?
もちろん、薫製は凝って作れば時間も手間もかかるもの。その分、保存性も増すのですが、翌日のお花見用なら、前夜の仕込みで充分!今回は、簡単に出来て、ステキな奥様だわ〜♪になる、お花見手土産用薫製の作り方です。

それでは早速、なんてステキな奥様なのかしら♪な食卓です。

もう、「ビールください!」という感じ。ひょいひょいつまめるように、一口大に切って、お弁当箱に詰めました。普段は薄切りのベーコンも、コロコロに切って贅沢に。サクラと、ほうじ茶、2種で薫りづけしたので、薫り別に分けて入れました。どうしても脂が出るベーコンには、クッキングシートが大活躍。肉の脂が染み込むことなく、薫りも逃さず、キレイに包んでくれます。大きなあめ玉みたいに両側をひねり縛って、脂の出ないものは、殺菌力の強い経木を敷いて。

それでは、お料理の説明です。

ベーコン / 花ソーセージ

薫製と言えば、まずはコレ!ベーコン&ソーセージ。
ベーシックなサクラのチップでスモークします。
中華鍋(私のは30cmのもの)で作るので、ベーコン用の豚バラ肉は塊で700g〜1kgくらいがちょうど良いです。
ソーセージは、お花型を見つけました。お花見にぴったりで、かわいいーっ!!ハムやソーセージなどの加工肉は、下ごしらえナシでそのまま薫製に出来ます。皮なしのものを選びましょう。


  1. 豚バラ肉の塊にフォークで穴を開けます。

*穴を開けることで、塩が浸透しやすくなります。



  1. 豚肉の重量の2%の天然塩を擦り込みます。
  2. 黒胡椒と、好きなスパイスを擦り込みます。 4.  


    *今回は、タイムと山椒にしました。


  1. ここで登場するのが、素晴らしき“脱水シート”!!

    通常、豚肉に多量の塩を擦り込んで水を出して1週間、塩抜きに1〜2日、さらに乾燥させるために干してから、燻煙・・・と時間も手間もかかるもの。それが脱水シートだと、少量の塩とスパイスを擦り込んで巻いて、冷蔵庫に一晩おくだけで薫製用豚肉の仕込み完了!!なんて素晴らしいっ!!
  • でも、この脱水シート、こーんなに便利なのに、千葉県内では販売していないんです。(2007年3月現在)
    都内の東急ハンズで購入するか、お取り寄せです。

    シートが余っても、魚を包んで自家製干物を作ったり、何かと便利で楽しい!!
  • 今回は、「スモークシート」という脱水シートを使用しています。
    さ、包み終わったら、冷蔵庫に入れて・・・おやすみなさい☆

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おはようございまーす!!  
さ、昨夜シートに包んでおいたお肉を取り出して、いよいよ燻煙ですよ。

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  1. まず、アルミホイルでフタを作っておきます。

    ◆中で煙がよく回るように中央を少し盛り上げておくこと
    ◆煙の逃げ道をほんの少し作っておくこと がポイントです。

    ぴったり合うフタをしてしまうと煙の逃げ道がなく、薫りが強すぎて臭くなってしまうので、アルミホイルでふんわり作るのがオススメです。
  1. 中華鍋にアルミホイルを敷いて、その上に「スモークチップ サクラ」を置き、焼き網を乗せて火にかけます。

    *チップは、アウトドア用品屋さんで買えますよー!
    *チップは、焼き網にくっつかない量で。
  1. 強火にかけ、煙が出てきたら中火にして焼き網に豚肉をのせます。
  1. さっき作ったフタをかけます。中火のまま40分。煙がフタの隙間からふわーっと出てくるくらいがちょうど良い火加減です。

※熱いから火傷しないように注意!

  1. フタを開けて肉を返し、ここで花ソーセージを入れます。  

    *この時、チップが全部真っ黒に燃えてしまって煙りが少なかったら、チップを追加します。

  2. 20分経ったら、ソーセージだけ返し、もう20分。  

    *これで、豚肉は片面40分ずつ、ソーセージは片面20分ずつ燻煙したことになります。
  1. 出来上がり!いいツヤと薫りでしょー?


    *豚肉に竹串を刺してみましょう。途中でひっかかってうまく刺さらなかったら、まだ生の部分がある証拠。もう少し時間を追加します。


たくあん / チーズ / かまぼこ

たくあんは、大根を燻煙して糠で漬け込む秋田の「いぶりがっこ」の逆ですね。大根を干して漬けたたくあんを、燻煙します。味付けなしで、水気を取るだけ。

チーズは、熱で溶けてしまわないようにプロセスチーズを使います。今回は雪印6Pチーズ。ベビーチーズもいいですよー。

かまぼこも、そのまま燻煙してOKです。可愛らしくて食べやすい、一口サイズのかまぼこを使いました。ちくわもおいしいんですよ!
私、静岡おでん屋ですからね。黒はんぺんもやっちゃいますよ。黒はんぺんんの薫製は初挑戦! 。

この4つは、爽やかな薫りのほうじ茶とザラメ糖で燻煙していきます。

 
  1. たくあんの周りの水気をペーパータオルなどでふきとり、なるべく乾燥させておきます。
  2. アルミホイルでフタを作ります。(ベーコンで作ったフタと同じものを用意)
  1. 中華鍋にアルミホイルを敷いて、ほうじ茶ひとつかみ、ざらめ糖をその半分くらい入れて混ぜます。
  1. 焼き網を置いて強火にかけて、煙が出てきたら中火にします。
  1. 水気を切ったたくあん、チーズ、かまぼこ、黒はんぺんをのせて、フタをします。

    *チーズは熱が入り過ぎると溶けてしまうので、中心部は避け、鍋の縁につかないように置きましょう。
  1. そのまま中火で15分。裏返して15分。良い色がついたら出来上がり♪

なんてステキな奥様なのかしら♪な食卓今回の主役。

スモークチップ
薫製には欠かせない、スモークチップ。これを熱した煙で薫りをつけていきます。いろんな種類があるんですよ。
   
 

サクラ、ブナ、ナラ、リンゴ、クルミ、ヒッコリー、ホワイトオークなど。
その他に、今回使ったほうじ茶&ざらめ糖。番茶&ざらめ糖などでも出来ます。
いろいろな食材と、いろいろなスパイス、それをいろいろなスモークチップで。組み合わせは無限にあります。

*スモークウッドというのもあります。
  これはスモークチップを棒状に固めたもので、一度火をつけるとお香のように燃え尽きるまで煙りが出続けるものです。長時間の薫製の場合は、チップを継ぎ足す必要がないので便利ですが、温度が上がりにくいので、今回ほうじ茶で燻煙したチーズや練り物、たくあんなど、そのままでも食べられる食材に向いています。

さらに、スモークの仕方も温度によって3種類。
今回は家庭でも作りやすい中華鍋を使った、「熱薫法」という薫製方法ですが、
他にも、50℃〜80℃で作る「温薫法」や、熱を加えずに煙だけで薫りづけする「冷薫法」などがあります。

これだけ自由な組み合わせが出来ることもあり、意外と多いんですよ。薫製マニア。

みなさんも、好みの味や薫りが見つかるといいですねー!

   

では、楽しいお花見 いってらっしゃーい!!

来月もおいしいもの見つけておきますね!お楽しみに〜♪