季節の食卓

 

みなさん、こんにちは。フードビジネスコーディネーターの加賀谷恭子です。

仕事がら、いろんな食材を扱って調理をしています。食材は、季節ごとにおいしいものがあって、それは普段忘れかけている昔ながらのものもあれば、新しく生まれたものまで、本当に様々。折角ですから、これから私が出会ったいろんな食材を少しずつ取り上げて、食材のことから考えて作る“季節の食卓”をテーマに、コラムを毎月更新していこうと思っています。 
中でも、私はお野菜を中心とした極々シンプルな調理のごはんを得意としております。だって、農家のみなさんが手間隙かけて作った、自然のチカラが溢れんばかりのお野菜に触れると、余計なことはしちゃいけないなって思うんですよ。お野菜とじっくりお話して、一緒に調理法を決めたりしています。

複雑な調理や、派手なディスプレイはしません。普段、おうちで出来て、いつもよりちょっぴりステキ…という食卓を提案していきます。食べ物を見たり、触ったり、おうちでのごはんが楽しい!って思っていただけたらうれしいです。気が向いた時に、ふらりと見に来てくださいね!

 

第35回 おやつに田楽を食べよう!!

新年あけましておめでとうございます。
今年も、ほっとする手作り料理を、いっぱい食べましょう!!

先日、元スタッフが遊びに来て「田楽を食べたい!!」とリクエストがありました。
そういえば、冬の観光地や高速道路のサービスエリアでは、寒さに負けてつい田楽を食べたりしますが、家ではなかなか作らないものですね。
でも、年末年始でいろんなお料理を楽しんだ後に、素材に味噌かけて食べるシンプルな田楽は、カラダが温まり、休まっていく感じがしてほっとします。

「田楽」って、そもそも田んぼで豊作を願う日本の伝統芸能のことなのですが、その中の演舞に田んぼに棒を刺してその上で踊るシーンがあり、芸人の袴が白いこともあって、豆腐を串に刺した形が似ていることから、「田楽」という料理が発達していったようです。
結局、田楽の定義ってあるようでないのですが、
「白っぽいものや、田んぼのような四角いものを串に刺して味噌かけて食べてみよう。」
と、勝手に定義していくつか作ってみました。
味噌も、一度作っておけば日持ちしますし、後は素材を食べやすいようにして串に刺して、温かい味噌をかけたり、味噌かけてトースターで焼いたり。
おやつに田楽はいかがですか?

<作り方>


  1. 里芋は、泥をよく洗い流し、レンジで5分。串がすっと通ったらOK。皮をむいて、竹串を刺します。
  2. 豆腐はキッチンペーパーに包んでレンジで2分。このまま一旦冷ますと水切りが出来るので、適当な大きさに切って竹串を刺します。
  3. 生麩は切ってそのまま竹串に刺します。白い生麩がなかったので、今日は「よもぎ」「黒ごま」の2種。
  4. 鉄板にクッキングシートを敷いて、里芋、豆腐、生麩を並べてオーブンやトースターで軽く焦げ目をつけます。
  5. こんにゃくは、塩で軽く揉んでから水で洗い流します。適当な大きさに切って竹串に刺し、沸騰した湯に入れて1-2分茹でて冷水に取って冷まし、アク抜きします。
  1. こっくり赤味噌系
    八丁味噌100g、黒糖、みりん、酒を各大さじ3ずつ、小鍋に入れ、弱火にかけながら、煮溶かします。少し煮詰まってなめらかにトロリとして、ツヤが出てきたら、火からおろします。
  1. 白味噌ゆず風味
    白味噌100g、きび糖、みりん、酒を各大さじ2ずつ小鍋に入れ、弱火にかけながら煮溶かします。少し煮詰まってなめらかにトロリとして、ツヤが出てきたら、火からおろします。 ゆず1/4コ分の皮を薄くむいて細い千切りにしたものと、果汁を搾ってよく混ぜて出来上がり。

<ワンポイントアドバイス>

 
  • 味噌は、まとめて作っておき、タッパーなどで密閉して冷蔵庫に保存しておきます。鍋ものの出汁で溶きのばしてつけだれにしたり、お浸しにかけたり、マヨネーズを少し混ぜて和風サラダのドレッシングや、焼きめしの味付けなど、いろいろ使えます。
  • 他にも、いろんなお野菜を串に刺して、味噌つけて。いろいろ試してみてくださいね!!
  • 味噌も、ゆずだけでなく、木の芽を刻んで入れたり、すりごまを入れたりしてアレンジしてみてください。
  • 生麩って、あんまり売ってないんですね…もちもちして、焼くとおもちみたいにぷっくり膨れて、とってもおいしいんですよー。油で揚げても◎です!!