5千円→2万円+2週間
日本人の体型に合わないバイクを買ってしまい、少しでも乗りやすくしようと思い、ハンドルを少し手前に持ってこようといろいろ試してみた。結論としては、ハンドルを別のものに取り替え、ハンドルの高さを数センチ高くして、数センチ手前にすることにした。
いろいろなメーカーを調べ、実際にパーツショップに出向いて実物のハンドルを見てみた。
バイクのハンドルは、ただの“棒”なので意外に安い、1本5千円程度だった。
もちろん高価なものは数万円するものもあるが、そんな高価なものは俺には必要がない。
数週間かけて取り替えるハンドルを決め、いざパーツ屋へ向かった。
決めていたハンドルがあったので店員を呼んで、「工賃払うと取り替えてくれるんですか?」と聞いたら、「はい、大丈夫で」とのこと、ハンドルが5千円で、工賃が6千円だ...まあ自分で替えるのも面倒なので、取り付けも頼むことにした。
待つこと15分、店内のスピーカーでピットへ呼ばれたので行ってみると、「車検証お持ちですか?」と聞かれた。持っていたのでピットの整備士に渡すと、「あ~っ、2センチ足りない!」とのこと、俺の頭の中は???
すると、整備士が、「お客さん、幅が2センチ足りないので取り付けできません。」と、???何のこと言ってるんだ?2センチ短くったって別に何も困らないが???
よく説明を聞いてみると、2センチ以上車両の幅が変わる場合は、構造変更申請を2週間以内に陸運局に申請し、車検を受けて認定してもらわなくてはならないんだそうだ。
確かに、法律はそうだろう、ただ、左右で1センチ、合計2センチ短いことが車検でわかっても普通は問題にはならないのでは?と思いつつ店員に、「ハンドルの両端にグリップエンドを付けたら、数センチ車幅が広くなるでしょ?」と言ってみた。
「あっ、そうですね」と言って店員が店内からグリップエンドを持ってきてハンドルに合わせてみた。
すると結果は...最外側に出っ張っているのは何とブレーキとクラッチのレバーだった。
短いレバーは数多く出ているが、純正より長いレバーは存在しない!
結局2時間かかって、目的を達せず帰ることにした(T_T)
純正のハンドルを取り付け直すのを待っていたら、再び店員が俺の所へやってきた。
ピットに来るように言われたので、行ってみると、!?俺のバイクの周りに数人の整備士が立って相談中。
こわごわ聞いてみたら、「申し訳ありません、壊しちゃいました」、え~!、お前ら何やったんだ?
ETCのモニターで借りている機械のアンテナの取り付け部分の台座がナットの締め付けすぎで真っ二つに割れている!!!
そんな部品どこでも売ってないし、故障時にはETCモニターは即刻中止との規約だし、まさに泣きっ面に蜂状態。
とりあえず応急処置として、割れた台座をエポキシで固め、入店から2時間半後に店を後にした。
数日後、店から電話があり再び信じられないことを言っている「モニター終了時に修理代を請求されたらお支払いします」と、かっとなる自分を押さえ「現状で強度が足りないのは明白なので、同じ部品を見つけてください」と答えた。
さらに数日後、「部品が見つかりました」との連絡があり店に行くと、1センチほど長いが何とか代替えになりそうな部品が届いていた。混んでいるので1時間ほど待たないと取り付けができないと言われたので、自分で付けるからと言って部品だけもらって帰ってきた。
いざ、自分でハンドルとETCの台座を替えようと思うと、
トルクス(星形のレンチ)、
いたずら防止六角レンチ(穴が開いた六角レンチ)、
インチ規格の六角レンチ
の3つの手元にない工具が必要なことがわかった。
すでにこの次点でぶち切れ気味だったので、全ての工具を購入!何と1万5千円!
5千円のハンドルを買って取り替えようと思ったら、最終的には2万円+2週間もの時間がかかり、何だか途方もない労力を使う羽目に陥ってしまった。
本当にトホホな話でした。